【保存版】日本最古温泉とは?日本三古湯や最古の宿の全貌を徹底解説!

【保存版】日本最古温泉とは?日本三古湯や最古の宿の全貌を徹底解説!

温泉ははるか昔より人々に愛され、歴史の積み重ねとともに独自の文化を育んできました。

本記事では、日本最古の温泉として代表的な三古湯(道後・有馬・白浜)に加え、さらに“最古”とされる注目スポットについても徹底解説。アクセス情報や観光プランなども合わせて紹介します。

日本最古温泉とは?

「最古」とされる温泉は複数ある

「日本最古の温泉」と聞くと、多くの方が愛媛県の道後温泉や兵庫県の有馬温泉、和歌山県の白浜温泉をイメージするのではないでしょうか。実は、これら以外にも“日本最古”とされる温泉地が存在します。その背景には、古文献にいつ頃登場しているかや、皇族・歴史上の人物がいつ訪れたかといった記録の違いがあります。

たとえば、道後温泉には『古事記』(712年)に「軽太子が伊予の湯に流される」という記述があり、有馬温泉には『日本書紀』(720年)の中に舒明天皇が631年に行幸したという記録が残ります。白浜温泉は同じく『日本書紀』に658年、斉明天皇が行幸した記事が。さらにさかのぼる伝承を持つ温泉地もあり、どの文献を最古の根拠とするかによって「日本最古」の称号が変わるわけです。

『日本書紀』『万葉集』で読み解く温泉の歴史

『日本書紀』や『古事記』は日本の成り立ちを描いた歴史書で、天皇や皇族が温泉を訪れた記録が多く見られます。これらによって、すでに飛鳥・奈良時代には温泉が湯治や神聖な行為として親しまれていたことがわかります。

また、『万葉集』にも温泉にまつわる歌が複数登場し、当時の人々が温泉を心身の癒やしの場だけではなく、和歌の題材としても楽しんでいた様子がうかがえます。こうした古典の記述が、日本の温泉文化の奥深さを現在へと伝えてくれているのです。

三古湯を徹底比較!道後・有馬・白浜の魅力

日本最古温泉として名高い「道後温泉」「有馬温泉」「白浜温泉」は、しばしば“日本三古湯”と呼ばれます。ここではそれぞれの泉質や効能、周辺観光の魅力を比較してみましょう。

泉質・効能はどう違う?金泉・銀泉のヒミツ

道後温泉(愛媛県)

泉質:アルカリ性単純泉

特徴:肌に優しく、美肌効果が高いとされる

効能:疲労回復、神経痛、リウマチ、関節痛など

歴史のトピック:『古事記』に登場し、聖徳太子も596年に訪れたと伝わる

有馬温泉(兵庫県)

泉質:金泉(含鉄塩化物泉)・銀泉(炭酸水素塩泉)

特徴

金泉:鉄分と塩分を多く含み、湯色は褐色。保湿・保温効果が高い
銀泉:炭酸ガスを含み、血行促進や疲労回復が期待できる

効能:冷え性、腰痛、関節痛、アレルギー性皮膚疾患など

歴史のトピック:豊臣秀吉がこよなく愛し、「太閤の湯治場」としても有名

白浜温泉(和歌山県)

泉質:塩化物泉

特徴:海岸沿いの地形ゆえ塩分を多く含み、湯上がり後も身体がぽかぽかと温まりやすい

効能:神経痛、筋肉痛、冷え性など

歴史のトピック:『日本書紀』で658年、斉明天皇が行幸した記述が残る

周辺観光&グルメを満喫!おすすめプラン紹介

道後温泉

必見スポット:道後温泉本館、坊っちゃんカラクリ時計、道後公園

グルメ:鯛めし、じゃこ天、愛媛みかんを使ったスイーツ

おすすめ:温泉街の商店街で食べ歩きも楽しい。夜はライトアップされた本館の風情を堪能

有馬温泉

必見スポット:太閤橋、有馬玩具博物館、瑞宝寺公園

グルメ:炭酸せんべい、有馬サイダー、神戸牛を使ったグルメも人気

おすすめ:坂の多い街並みを散策しながら、レトロな雰囲気を満喫。秋には紅葉が美しい

白浜温泉

必見スポット:崎の湯(海を望む露天風呂)、アドベンチャーワールド、千畳敷、円月島

グルメ:クエ鍋、梅干し、地元の海鮮料理

おすすめ:海と温泉が同時に楽しめるのが白浜の醍醐味。アドベンチャーワールドでパンダに会うのも人気コース

まだある?!その他の日本最古の温泉!

「日本最古温泉は三古湯だけではない!」——そう主張する魅力的な温泉地や宿が他にも存在します。ここでは、代表的なトリビアをピックアップ。

世界最古の宿!西山温泉 慶雲館の歴史とは

山梨県の山あいにある「西山温泉 慶雲館」は、705年創業としてギネス世界記録に認定されている老舗旅館です。

藤原鎌足の長男が発見したとも伝えられ、千年以上の長きにわたって受け継がれてきた源泉を楽しむことができます。旅館自体がまるで時空を超えた歴史博物館のようで、悠久の時を感じながら温泉につかる贅沢が味わえるでしょう。

温泉マーク発祥の地?磯部温泉のトリビア

群馬県安中市に位置する磯部温泉は、あの「♨(温泉マーク)」発祥の地として知られています。1661年頃、温泉の効能を示すために磯部温泉で使われた記号が、現在の温泉マークのルーツと言われています。周辺には、碓氷峠鉄道文化むらや旧中山道など、観光スポットも点在しており、温泉とあわせて歴史散策を楽しむことができます。

日本最古の露天風呂伝説!妙見温泉 和気湯&湯の峰温泉

妙見温泉 和気湯(鹿児島県)

和気清麻呂が入湯したと伝えられる自然湧出の露天風呂。川沿いにあるため開放感抜群で、無料で利用できるという太っ腹さも魅力。地元の人たちが日常的に使うアットホームな空気感を味わえます。

湯の峰温泉 つぼ湯(和歌山県)

世界遺産・熊野古道沿いにある、木造の小さな湯小屋が印象的な温泉。1日に7回湯の色が変わるともいわれ、不思議な癒やしの力を持つとして古くから信仰されてきました。**熊野詣の湯垢離場(ゆごりば)**として利用されていた歴史を感じられる一湯です。

アクセスと観光のコツ!日本最古温泉を存分に楽しむには

交通手段・所要時間をチェック!周辺の見どころも徹底解説

道後温泉(愛媛県)

アクセス:松山空港からリムジンバス約40分、JR松山駅から路面電車で約20分
見どころ:道後温泉本館や商店街をはじめ、松山城も近いので合わせて観光可能

有馬温泉(兵庫県)

アクセス:新神戸駅からバスで約30分、大阪(梅田)から直通バスで約1時間
見どころ:六甲山や神戸市街へのアクセスが良く、日帰り旅行でも充実

白浜温泉(和歌山県)

アクセス:南紀白浜空港から車で約10分、大阪から特急くろしおで約2時間半
見どころ:アドベンチャーワールド、千畳敷、円月島などレジャーと絶景スポットが目白押し

宿泊or日帰り入浴?旅のスタイル別の楽しみ方

宿泊の場合

歴史ある老舗旅館や高級宿では、地元の旬の食材をふんだんに使った会席料理や、伝統的なおもてなしを堪能できます。

例えば、有馬温泉の老舗旅館では、名物の「炭酸せんべい」や地元産の食材を使った料理が楽しめます。また、夜には浴衣姿で温泉街を散策し、提灯の灯りが揺れる風情ある街並みを歩くのも魅力的です。

さらに、早朝には静かな温泉街で湯めぐりを楽しむなど、宿泊者だけが味わえる特別な体験が待っています。

日帰りの場合

日帰り観光では、それぞれの温泉地の特色を楽しむことができます。道後温泉では、重要文化財の「道後温泉本館」で歴史を感じながら入浴し、坊ちゃんカラクリ時計や商店街で地元グルメを堪能できます。

有馬温泉では、「金の湯」「銀の湯」で異なる泉質を体験し、太閤橋やねね橋など歴史的スポットを巡るのがおすすめです。白浜温泉では、太平洋を望む「崎の湯」や「しらすな」の露天風呂でリフレッシュし、円月島や白良浜の絶景を楽しむことができます。

まとめ

「日本最古温泉」というテーマには、古代から受け継がれてきた歴史や文化が詰まっています。道後温泉・有馬温泉・白浜温泉という三古湯を中心に見てみると、それぞれの泉質や効能、周辺観光、グルメはもちろん、古文書や伝承に基づく「最古の根拠」も多種多様であることがわかります。

さらに、山梨県の西山温泉「慶雲館」や群馬県の磯部温泉、鹿児島県の妙見温泉 和気湯、和歌山県の湯の峰温泉など、最古とされるスポットは数多く存在します。それぞれがユニークな由来や見どころを持っており、日本の温泉文化がいかに多彩かを実感できるはずです。

温泉旅行を計画するときは、歴史や泉質、アクセスのしやすさなど、自分の好みや旅の目的に合わせて候補を絞ってみましょう。まるでタイムスリップしたかのような老舗宿の雰囲気を味わうも良し、効率良く日帰りで温泉街を巡るも良し。選び方ひとつで、旅は全く異なる思い出に変わります。

ぜひこの記事を参考に、あなた自身にとっての「日本最古温泉」の魅力を発見してみてください。悠久の歴史が溶け込んだ湯船につかりながら、古代の人々の営みに思いを馳せるひとときは、きっと特別な体験になることでしょう。